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  ヒマラヤ氷河の消長は気候変化の鋭敏なバロメーターである

中尾正義編著『ヒマラヤと地球温暖化 -消えゆく氷河-』(昭和堂、2007年)には、ヒマラヤの氷河消滅についてよくまとめられています。その目次は次の通りです。

序章 氷河時代と氷河
第1章 地球温暖化と海面上昇
第2章 ヒマラヤの温暖化
第3章 ヒマラヤの氷河調査
第4章 急激な縮小の原因
第5章 生物に融かされる氷河
第6章 デブリをかぶった氷河の縮小
終章 消えゆくヒマラヤの氷河


ヒマラヤでの観察・観測により、ヒマラヤ氷河が急速に後退していることはあきらかです。たとえば、ショロンヒマールの氷河は年間7メートルの割合で縮小しています。この原因は地球温暖化です。

ヒマラヤ高所では、気温が0℃以下あるいはそれをわずかに越える気温であるために、夏期のモンスーンによる降水が雪として降り、これまでは氷河が維持されていました。しかし、地球温暖化のために気温があがり、それが雨として降るようになり、氷河は縮小をはじめました。

ヒマラヤ氷河は気温の上昇に対してはきわめて脆弱です。しかし裏返せば、気温の低下に対してもその反応ははやく、もし地球が寒冷化すればヒマラヤの氷河はあっという間に大きく成長します。つまり、ヒマラヤ氷河の消長は、気候変化の鋭敏なバロメーターあるいはセンサーとなっています。気候が温暖になればすぐに氷河は小さくなるし、逆に寒冷化すればすぐに大きくなるからです。

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